ルミネtheよしもと最高でした。

 舞台が暗転して出囃子が鳴り響く度に胸が高鳴った。

 センターマイクへと向かう姿の凛々しさ。疾走感のある掛け合い。滑らかなテンポで積み重ねる言葉。時にそれを惜しむ事なく崩壊し、声色と表情を操り何役にも化す。漫才という生き物は、輝きの中、言葉と笑いの粒子を弾き飛ばしていた。

 コントのステージを見ていると不思議な感覚になっていく。劇場は一瞬で、放課後の教室や雪山の山荘へと変化した。小道具の一つ一つが速度を増して意味を成していく。想像力を引っ張られる快感と心地よさで、日常との境界線をどんどんと超えていった。

 駅ビルの最上階に充満する笑いのエネルギー。次々と繰り出される笑いは、閉ざされた空間で交わす秘め事のようでわくわくした。

 眼に映るものが全てフリなのかもしれないと錯覚した帰り道。あ〜私にもボケる力があったらなぁ。